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映画「ザ・シークレットマン」

 ウォーターゲート事件といえば、爛熟のジャーナリズムが打ち建てた金字塔である。米国のニクソン大統領の不法な情報活動を大手新聞社の記者2人が暴露し、任期中に退陣に追い込んだ▼記者目線から見た映画『大統領の陰謀』(1976年)は、たちまち大ヒット。剣よりも強しペンの威力をまざまざと見せつけ、米国の恐ろしくも暗い一面を知らしめた▼先月公開の『ザ・シークレットマン』は、「ディープ・スロート」と呼ばれた内部告発者の別視点から描く。事件から60年余がたった2005年、自ら正体を明かす。当時のFBI副長官マーク・フェルト-。世間に衝撃が走った▼「捜査官の鑑」と称えられた男が、なぜ極秘情報を外部に漏らしたのか。脱アクション宣言した名優リーアム・ニーソンが、苦渋の表情で重い口を開く。世界一の権力者に弓を引かざるを得なかった、捜査官としての一途な正義が燦然と輝くのだ▼権力を掌中にした者は、おごりから腐敗していく。小説『一九八四年』ではないが、為政者は情報を操作する。しょせん狡知は小知にすぎないのだが、暗黒の歴史は繰り返される▼極端な「米国第一主義」で世界経済を動揺させる現トランプ大統領はどうか。ロシア疑惑など黒い噂が絶えない。今のところ真相は藪の中、それを詳らかにするには、米国の紙のジャーナリズムが弱体化していまいか。

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